ヴァルキリー
私の名前は今原カイリ。私は父の死の真相を知るために父の所属していた傭兵集団 APEXプレデターズのボスである伝説の男、クーベン・ブリスクを探し続けていた。
そして男は見つかり、私は訳あってAPEXゲームに参加することになった。空を駆ける戦士、
ヴァルキリーとして──
人は私のことをバイパーの亡霊と呼ぶ。
バイパーっていうのは私の父さんのコードネームなんだ。私はその遺志を継いで父さんのような戦士になるためにこのゲームに参加した。
このゲームにタイタンは持ち込めない。だから私は知り合いの技術者、ラムヤに頼んで人間用の高性能ジェットパックを開発してもらった。これが私の翼さ。
私は今いるメンバーの中では1番新入りだ。だが、誰にも空は譲らないし、勝ちを譲る気もない。空を制した者こそがゲームを制する。私が勝つのは名誉のためだ。
名も無き戦地で命を落とした父さんに、そして私を育ててくれた母さんに、アウトランズ最高のイベントであるAPEXゲームに勝つことで恩返しをしたい。
ここにいる戦士は、本能に従う狩人、屈強な戦士、凄腕の医者、マーヴィン、記憶喪失の女、IMCの兵士、ガス使いの科学者、薬物中毒者、ラウンジのオーナー、電気技師、ハッカー、人造人間、華麗な女盗賊、天才技術屋、重力を操る女、爆弾狂だ。
彼らはレジェンドと呼ばれている。
呼び名は伊達じゃない。実力と実績があるからこそそう呼ばれている。全員が全員このゲームでの超有名人で、超強敵だ。
だが、名前だけで勝てるわけじゃない。
私は誰よりも疾(はや)く、誰よりも高く、誰よりも上へ行かなければならない。
父さんの想いと、私の実力で必ず勝ち上がってみせる。
待っててね父さん。必ずそっちまで名前が届くほどの、
最強のレジェンドになるから。